警告ラベルは、機械の使用者が警告情報を「適切なとき」に「適切な場所」で認識して、その情報に応答した危険に対しての回避行動を起こすことを期待して表示するものです。
適切なとき
警告ラベルは適切なときに情報を伝えるために有効な手段です。警告情報の認識が早すぎると、必要な時に応答すべき行動を忘れてしまうことがあります。例えば、取扱説明書を機械の使用前に読んでいたとしても、実際に使用するときには、そのことを忘れてしまう場合です。また、警告情報の認識が遅すぎても適切な回避行動を行う前に危険な状態に陥ってしまう場合もあります。
適切な場所
警告ラベルは具体的な危険源を知るうえで有効な手段です。警告情報は、関連する危険源に近づいた時に認識することができれば、実際の製品のどの部分に危険源があるのかを容易に理解することができます。具体的な危険源や危険な状態を理解することで、使用者は危険に対しての回避行動の動機づけができます。
警告伝達の目的
重要な警告は、適切なときに、適切な場所で情報を伝えなければなりません。そのため、取扱説明書に警告情報が記載されていたとしても、それに加えて警告ラベルで情報を伝える必要があります。警告伝達の目的はつぎのようなものがあります。
機械に残っている残留リスクとその回避方法を伝える。
見えない部分(電圧、油圧、レーザー光、見えない箇所の危険)の危険の存在と回避方法を知らせる。
取扱説明書で知らせた内容を再認識させる。もし取扱説明書を読んでいなかったとしても回避の行動を取ることができる。
製品自体で危険源や危険な状態を理解することで、回避行動の動機づけができる。
再度、取扱説明書を読むきっかけになる。
MSDコンサルティング
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