警告ラベル|シグナルワード(危険・警告・注意)

定義:
シグナルワードは、製品のラベルやパッケージに使用される言葉で、製品の危険性や使用上の注意を消費者に伝えるためのものです。これらの言葉は、製品が引き起こす可能性のある危険の程度に応じて分類されます。

分類:

  • 危険(Danger):最も高い危険性を示し、即時の重大な傷害や死亡のリスクがある場合に使用されます。
  • 警告(Warning):中程度の危険性を示し、不適切な使用が重大な傷害を引き起こす可能性がある場合に使用されます。
  • 注意(Caution):低程度の危険性を示し、軽度の傷害や製品の損傷のリスクがある場合に使用されます。

警告ラベルとは?

定義:
警告ラベルとは、製品の使用上の注意点を表示するためのラベルです。実際の使用シーンを想定し、起こる可能性のある障害について注意喚起したり、取り扱いを誤ると危険な部分について示したりします。製品の危険性に関するメッセージを伝え、安全に使用できるようにするのが主な目的です。

法律上の背景:

  • 製造物責任法(PL法)
    製造物責任法第3条では、製品に欠陥があった場合のメーカー側の賠償責任(無過失責任)を定めています。設計上の欠陥、製造上の欠陥、指示・警告上の欠陥がある場合、メーカーに責任が追求される可能性があります。
  • 警告ラベルの必要性:
    特に指示・警告上の欠陥は訴訟の対象になりやすく、製品の危険性は取扱説明書や警告ラベルで明確に示す必要があります。

警告ラベルの規格と種類

警告ラベルには国ごとの規格があり、主に以下の3種類があります。

  • ISO 3864(国際規格)
    国際標準化機構(ISO)が定める規格で、世界中で広く使用されています。特に国際的な事業展開を行う企業にとって、ISOの規格に沿って製品を製造したり、注意喚起を行うことは極めて重要です。
  • ANSI Z535(米国規格)
    アメリカ規格協会(ANSI)が定める規格で、主にアメリカ国内で使用される製品安全基準です。
  • JIS Z 9103(日本規格)
    日本産業規格(JIS)で、ISO規格を日本語に翻訳し、国内向けに運用できる形へ整備された規格です。日本国内での製品安全表示に広く採用されています。

警告ラベルを構成する要素

警告ラベルは、基本的に以下の要素を用いて作成します。

  1. シグナルワード
    使用者に製品の危険度を表すための言葉です。ひと目で製品の危険性がわかるようにし、製品を使用する人へ安全標識への注意を喚起する効果があります。
  2. 文字メッセージ
    製品の危険性について詳細を説明する部分です。危険の種類を具体的に説明し、その危険を回避するための手段を伝えます。また、危険を回避しない場合に発生する恐れのある結果についても記載します。
  3. ピクトグラフと標識
    警告ラベルで伝えたい製品の危険性について図式表現した記号です。シンプルな絵で危険性を示すことでシグナルワードや文字メッセージを読まなくても危険性がすぐに伝わるようにしています。


まとめ

警告ラベルは、製品の危険性を消費者に伝える重要な役割を担っています。シグナルワード、文字メッセージ、ピクトグラフと標識の3つの要素を適切に組み合わせることで、製品の安全性を高めることができます。また、各国の規格や法律を遵守することも、製品の信頼性を確保するために不可欠です。


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