- CEマーキング(CEマーク)
- CEマーキングは必須ですか?
- CEマーキングが必要な製品
- CEマーキングのメリット
- CEマークキングが必要な国
- CEマーキングを取得するにはどうすればよいか?
- 認証機関と試験所とコンサルタント会社の違い
- 「証明書(CoC)」と「テストレポート」と「適合宣言書(DoC)」の違い
- CEマーキングの自己認証を行うが場合は、6つのステップ
CEマーキング(CEマーク)
CEマーキングは、欧州の特定の製品のマーキングであり、製造者がその製品が関連する欧州の製品安全法に準拠していることを宣言していることを示すものです。
製品にCEマークが表紙されている場合は、欧州指令や規則に規定される、製造者が基本的な健康および安全要件(essential health and safety requirements)への準拠を確認していることを意味します。
製品にマークを表示することで、製造者は、製品に対する全責任を負います。
CEマーキングは、欧州域内で取引されている多くの製品に見られます(EEAは、EU 28か国すべてと、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーで構成されています)。
また、CEの文字は、正式な定義はありませんが、欧州適合を意味するConformitéEuropéenneの略だと一般には言われています。
CEマーキングは必須ですか?
CEマーキングは、20以上のEU指令または規則のいずれかに該当する製品に必須です。 製品がこれらの指令または規則のいずれかで対象になっていない場合、CEマークを付けることは禁止されています。 多くの製品の場合には、複数の指令や規則が該当しています。
指令または規則が製品に適用されるかどうかを判断するには、指令の範囲と定義を参照してください。 また、指令で対象とされていない例外を確認します。
CEマーキングが必要な製品
CEマークは、医薬品、化学薬品、化粧品、食品などの製品には必要ありませんが、以下の指令および規制の範囲に該当する製品にはCEが必要です。
- 機械
- 電磁両立性(EMC)
- 特定有害物質の使用制限RoHS(RoHS 2)
- 低電圧(電気電子機器)
- 埋込式能動医療機器(手術器具を除く)
- ガス燃焼器具
- 旅客用ロープウェイ設備
- 特定の規則に基づく建設製品
- エネルギー関連エコデザイン要求
- 防爆機器
- 民需用爆薬
- 温水ボイラー
- 体外診断用医療機器
- リフト(昇降機)
- 測量機器
- 医療機器
- 環境中の騒音放出
- 非自動計量機器
- 個人用保護具
- 圧力機器
- 火工品
- 無線機器
- レクリエーションクラフト
- 玩具
- 単純圧力容器
CEマーキングのメリット
CEマーキング要件に準拠した製品には、次のメリットがあります。
欧州域内ならば自由に製品を流通可能
製品がCEマーキング要件に準拠している場合、製品は欧州加盟国間を自由に移動できます。 欧州市場内では、CEマーキング要件に準拠している製品は制限なしに取引できます。そのため、CEマーキングは、欧州市場では「パスポート」と呼ばれることがあります。
健康、安全および環境保護
欧州指令の要件を満たす製品は、高い健康、安全、および環境保護を備えています。製造者が指令の要件に準拠するために整合規格を適用する場合、健康、安全、および環境保護に関する現在の最先端の手順が考慮されることになります。 CEマークが表示された製品により、消費者と使用者は、高いレベルの保護を受けることはできます。
CEマークキングが必要な国
EU加盟国27ヵ国、EFTA加盟国4ヵ国、トルコ、および Brexit移行期間の終了までのイギリスの計32ヵ国で販売や使用される指定の製品に対してCEマーキングが必要です。(2020年10月時点)
<一覧>
EU加盟国27カ国:ベルギー、ブルガリア、チェコ、デンマーク、ドイツ、エストニア、アイルランド、ギリシャ、スペイン、フランス、クロアチア、イタリア、キプロス、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、ハンガリー、マルタ、オランダ、オーストリア、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロベニア、スロバキア、フィンランド、スウェーデン
EFTA加盟国4ヵ国:アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン
その他2ヵ国:トルコ、イギリス
EUを離脱したイギリスでは2021年1月1日からUKCAマークに変更されます。
CEマークを受け入れる国(csiassoc.comからの画像)
CEマーキングを取得するにはどうすればよいか?
CEマーキングを取得する方法はいくつかあります…
もちろん、CEマーキングを取得するプロセスを、お金を払って第三者機関に委託することもできますが、CEマーキングの本質は、製造者自身による、自己認証プロセスです。 少数の特定の製品についてのみ、認証機関(ノーティファイドボディ)による製品のテストや証明書が必要になりますが、はとんどの製品では、認証機関(ノーティファイドボディ)による製品のテストや証明書は必要ありません。
認証機関と試験所とコンサルタント会社の違い
認証機関
特定の指令や特定の製品群で要求された場合にのみ必要になる欧州所在の機関。関連するEU指令に基づき、適合性評価をし「証明書CoC」を発行します。適合のためのアドバイスや技術的なコンサルティングを行うということは、認証制度の正当性を損ねるため禁止されています。
試験所
EMCテスト、低電圧テスト、可燃性テストの実施を支援する企業。なお、ISO/IEC17025の認定を受けた試験所は、中立性を保つために、顧客に対するコンサルティング行為は禁止されています。
コンサルタント会社
CEマーキング(CEマーク)のプロセス全体を支援し、認証機関(ノーティファイドボディ)の要否の判断や、リスクアセスメント、テクニカルファイル(ドキュメンテーション)、宣言書の作成を支援を行う会社。
MSDコンサルティングは、CEマーキング(CEマーク)取得のプロセス全体を支援する会社です。
「証明書(CoC)」と「テストレポート」と「適合宣言書(DoC)」の違い
「証明書(CoC)」と「テストレポート」と「宣言書(DoC)」の違いは、分類すれば発行者の違いです。
「証明書(CoC: Certificate of Compliance)」
特定の指令や特定の製品群で要求された場合にのみ必要になる欧州所在の機関が発行する文書です。「証明書(CoC)」は、
「テストレポート」
試験所が実施する EMCレポートや低電圧レポートなどは単なるテストレポートです。 これは、自社で行う適合性評価プロセスの一部を外部に委託して実施した結果を示す技術文書のひとつにすぎません。
「適合宣言書(DoC: Declaration of Conformity)」
適合宣言書(: DoC) とは、製品が、EU指令で要求される健康と安全と環境の必須要求事項に従っていることを示す法的な文書です。製造者は、適合宣言書を作成し、署名することで、製品のEU指令への適合に関して全ての責任を負うことになります。
CEマーキングの自己認証を行うが場合は、6つのステップ
MSDコンサルティング
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